REPORT

レポート

実践レポート

みらい食堂で育まれたPECSを通じた地域交流

2月15日、京都市伏見区・春日野学区の醍醐いきいき市民活動センターにて子ども食堂を運営されている「みらい食堂」様にお招きいただき、南山城学園 障害者支援施設・光より利用者様1名と職員3名が参加し、PECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)を用いたワークを実施してまいりました。

✨ PECSがつなぐ「気持ちを伝える」新しい形

光を利用されている方の中には、気持ちを言葉で伝えることが難しい方もおられます。南山城学園では、そうした方の「その人らしい意思表現」を尊重する支援のひとつとしてPECSを導入しています。

ワークの冒頭では、「言語だけでなく絵カードを使って思いを伝えられるコミュニケーション方法」であることを参加者に丁寧に説明しました。

その後、今回のために準備した簡易PECSブックを用いて、

・ 好きな色
・ 好きな食べ物
・ ほしい物

などの質問に応じてカードを組み合わせ、文章を作る体験に取り組んでいただきました。

参加していた0歳〜小学校低学年の子どもたち7名は、とても興味深そうにカードを選び、互いに作った文を見せ合いながら楽しんでおられました。

保護者の方からは、

 「こんなコミュニケーションツールがあるんですね!」

という驚きの声も上がり、PECSの広がりを感じる機会となりました。

🌈 利用者様と子どもたちが育んだ自然な交流

参加された利用者様も、子どもたちの間を巡りながら同じように質問に答え、笑顔でやり取りを楽しまれていました。PECSを介することで、初対面でも輪に入りやすく、子どもたちも積極的に話しかけてくれる姿が印象的でした。

ワーク終盤には、

 「また来てね!」

と声をかけてもらえるほど関係が深まり、地域の中で自然なつながりが育まれていく様子が印象的でした。

こうした交流は、PECSというツールだけでなく、そこにある人と人との思いやりが生み出したあたたかな時間だったように感じます。

🍽 昼食でも「自分で選ぶ」体験を支えるPECS

ワーク後の昼食はビュッフェ形式で行われました。事前にメニューを伺っていたため、昼食選択用の簡易PECSブックを作成し、「食べたいもの」をPECSで意思表示できるよう工夫しました。

 「これにする!」「こっちがいい!」

と、 自分の意志をPECSで伝える子どもたちの姿はとても生き生きとしており、コミュニケーションの方法が生活の中へ自然に広がる様子を見ることができました。

🤝 「これぞ社会ですね」と語られた共生の姿

参加された保護者の方や運営スタッフの方からは、

「同じ地域で生活する私たちと、施設で暮らす利用者様がPECSを使って一緒にやり取りしている姿を見て、正しくこれぞ共生社会ですね」

という大変嬉しい感想をいただきました。

これは南山城学園が大切にしている「利用者様の尊厳を守り、幸福を追求すること」「共生・共助の地域づくりに貢献すること」という理念が、自然な形で実現された瞬間だったように感じます。

🌱 あたたかな交流が育んだ学びとつながり

今回のみらい食堂での取り組みを通じて、PECSが単なる支援ツールではなく、人と人とをつなぐ“共通言語”として機能しうることを改めて実感しました。子どもたち、保護者、運営スタッフの皆さま、そして利用者様が一緒になり、互いに笑顔で関わり合う時間は、とても豊かで温かいものでした。

地域の中で自然に声をかけ合い、認め合い、つながっていく——その風景こそ、南山城学園が目指す「共生・共助の地域づくり」の姿だと感じます。

南山城学園では、これからも地域とのつながりを大切にしながら、利用者様の「その人らしさ」が輝く場づくりを続けてまいります。

みらい食堂の皆さま、そして参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

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